【d!】心まで、透明化してよ (ページ24)

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24話※ ページ24

Aの部屋

「ｯごほｯ、ｯお"、ぇ……」

ちる様に連れ込まれた自室
要件のために振り返ったのが悪かった

《体術部門首席》で幹部になった
彼女の拳は、先程の米粒を吐き出すのに
十分な威力があり、瞬く間に汚い自分の液が
散らばっていく

このため、かよ

ちる「なんで皆さんの幸せを奪ったA先輩が美味しくご飯にありつけると思うの？？」

「い"ｯ…」

いつ付けられたかわからない傷を
踏みつけられ、思わず悲鳴をあげる
そのまま何度も殴られ、蹴られ

気づけば
自分の吐瀉物と、血の匂いが
鼻の奥に染み込んでいた。

肺が苦しいから、きっとまともな
呼吸もできてない。何本か折られたかも

ちる様が、私をここまで傷つけれるのは
彼らに媚びを売るため。その材料として
申し分ないくらい私は丁度いい

意識が、暗転する
───
？？分後

tn「…」

Aが、俺の部屋に書類をとりにこない
というか食堂から一切見てへん

…

心配するとか、今更やって
知っとるけど彼女に何かあったかもしれへん
という不安は、俺の足を動かす
コマンドの様

tn「入るで」

ノックをしても反応がない扉を開けた瞬間

目の前の、光景に思わず目が眩む

周りには、血と…あいつの胃液だったなにか
そして本人は

蛍光色がかかった血を、流して
その場で気を失っていた。

tn「A！！」
tn「おい、どうした。A！」
tn「A！」

「……ｯ…」
「…トントン様、」

tn「どうしたん、この傷。服も真っ赤やし、」
tn「そ、それより大丈夫か？！今すぐ医務室行くからな、」

俺が彼女を抱き上げるために広げた腕は
本人から拒絶として払われた。時が止まり
一瞬の静寂があたりをつつむ

tn「え、」

「結構です。無能なので。」
「第一、しんぺい神様が治療するわけないじゃないですか。」

「いｯ……部屋の掃除しますので出ていってください」

tn「A、「貴方も、無能になんてなりたくないでしょ」

tn「…」

鍵の音が、廊下に逃げていく

彼女からとは思えない強い力で
追い出された。今から、あの傷だらけは
あの部屋を、ボロボロになったあの場所を
掃除するんだろう

俺が、してきたことを初めて
客観的に見た気がした。舌から
苦い汁が垂れてくる

その日から、ずっと俺の影が
俺を笑ってる