【d!】心まで、透明化してよ (ページ27)

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27話ページ27

「…」

sn「…」

やはり、と言っていいのか

彼女は見た目通りの体重だった
服の質量を込めた重量だが、
不健康というのは変えられない数値

血液検査も悲惨。ほとんどの栄養が
標準値を大きく下回り、はっきり言って

なんで生きてるのか、不思議

sn「…俺が、言えるとは思わんけど」
sn「よう生きてこれたな」

検査結果を、既に折りたたんでいる無能は
いつものそうですね。としか言わない

終わった。と判断し逃げるように
部屋から出ていく背中

手を伸ばすことすら、できなかった。

俺らの躾の結果はあれやで

脳裏の裏で誰かが囁いた
胸の端っこが針でつつかれた気分

無能になったあいつが100悪いんやけど…
…

sn「…あまりにも、…痩せすぎやし…」

やりすぎなんちゃうか

替えの服、たった15着を棚を見つめながら
医者は1人項垂れていた。

───
夜

ht「…俺が」
sn「うん。いけそ？」
ht「…」

ht「いいけど、…なんでまた」
sn「俺らのせいで死なれると困るやん、？」
ht「…わかった」

非公開情報の健康診断結果
あいつのだけ、異様に赤い

基準を下回る体重、縮んだ身長
‪✕‬が全てについてる血液
急激に増えたアレルギー

ht「…」

あいつのせいだけど、
…あいつが悪いんだけど

ht「…かつては、好きだった女への態度とは思えないよね」

ht「…わかった。ペ神、」

君と俺は同じことを思ってる
言語化が許されてない異端的な考え

俺は、それを実行してあげる

───
翌朝

Aの部屋

「…」

そろそろ食堂に居なくてはならない

頭では理解しているが、体が動かない
食事の記憶を思い出した途端子鹿のように
足が震え機能しなくなった。なのに焦りが
出てこない。

いっそ、ここで死んでもいっか
《嫌われてる》いまなら

「ないふ、…ないふ、…」

どうも神様とやらは私を、いじめたいらしい

ガチャと、突然ドアが開かれる
廊下の光に照らされた白い軍服は

私の前に立った

「…何の用ですか」
ht「立てないの？」
「…」

ht「…ま、いいや。食堂来ないから連れにきた」
ht「別に食うためだけにあるわけじゃないから」

ht「ほら、はやく」

Aの腕を引っ張れば
彼女は顔を顰め、足先は揺れだした

…

怖いのか

ht「…」
「…貧血になってるだけです」
「……私を待つなんて、貴方達らしくないですよ。さっさと戻られたら？。」