【d!】心まで、透明化してよ (ページ9)

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9話ページ9

車

ci「はぁ、…はぁ…」
「……」

ci「…」

後部座席から見える仕事の証と目があい
思わず逸らしてしまった。ようこんなのを
平気で運べるな

…てか

ci「…なんであそこが分かったんですか。ストーカーとかキモイで」
「…全ての部屋を見ました」
「あそこが最後だったので」

ci「…」

ci「…なんで逃げなかったん。無能なら
首持って帰ればよかったやろ」

無能は、アクセルを強く踏んだ。
夜空の星が全て流れ星になった

ci「…」

「逃げたら、無能が幹部を見殺しにしたと、怒られますよ」
「…疲れてるなら、寝たらどうです？。話してもつまんないでしょ」

ci「…ふん、それもそうや」
ci「あんたとなんか話しても無駄やしな」
ci「報告書はあんたな、んじゃおやすみ」

ci「…」

助けてくれてありがとう、も

あのセリフの正体も聞くことが出来なかった

猫背のこいつに腹が立つ。
なんで聞かないんや

…

意味が無いって、なんや
何が意味が無いん

ci「…その怪我、どうするんですか」

「あなたには関係ないことです。」

ci「…」

《ノロい》から弾がかすったり少し
被弾したりしたぼろ雑巾の言葉が似合う姿

ペ神さんは治療しないと思うし
このまま放置か

…

ci「…」

なんで、Aさんは
無能になったんやろ…

───
トントンの部屋

tn「……」
os「…」

大幅に遅れて帰ってきた2人の差には
驚いた。

チーノはメガネが割れるなど
の軽傷はあったものの無事

そして
Aはぼろ雑巾になっていた

血だらけの報告書を提出し
ふたりがいなくなった空間には
マリンスノーの孤奏

tn「…どーせ、《チーノがボスの頭を取ってる間》に無能はヘマしたんだろ」
tn「やからチーノも巻き添えをくらった。それだけ」

tn「あんなやつ、居なくなればええんや」

os「…」

Aが《演じる》理由はわからない
今もこうやって仕事を書き換えてることも。全て
目的が分からないから、助け方も不明

せめて、教えてくれたらええんやけどな

無能さんよ…

tn「死んでしまえ。無能なんか」

無能なんか死んでしまえ
あんなのは仲間やない
でていけ、出ていってしまえ

任務の先で燃えカスになればよかったんに

とまることない罵声はいつも間にか
オスマンを追い出していた。

寝れないほどの業務量。
よし雑用は全部無能に押し付けるぞ