カフカの小説 ページ10
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目が覚めたら、虫になっていた。
カフカの『変身』という小説が元ネタの曲を聞きました。それで前に読んだ時のことを思い出し、取り留めもなく思ったことを書いています。
『変身』は、とある男が突然巨大な虫になっていたところから始まります。どのような虫なのかは、人によって解釈できるようになっています。
理不尽ですよね、急に別の人生を強制されるなんて。
読んでいて辛かったので、100ページにも満たないその物語を読むのに1週間かかった記憶があります(当時のスピードなら200ページ程度が3日だったはず。つまり『変身』を読むスピードは当者比で相当遅い)。
時々ですが、筆者も急変を恐れて眠れなくなります。将来が怖くなります。今の安寧が崩れ去るんじゃないか、ダメになるんじゃないか、とシーツにしがみついて震えています。比喩抜きで本当に。
バニー芳一ほど臆病な人間には中々お目にかかれないでしょう。
虫になりたくありません。春になったら、ある意味で筆者は虫になる予定です。自分を取り巻くものが新しくなって、世界が変わっているんです。言葉が通じないような存在たちが、虫を見るような目で(まあ虫だから仕方ないんですけど)こちらを見ているのです。
自分が安心して包まっていた繭が引き剥がされて、羽化しなくてはならないのです。繭から出たばかりの柔らかい肉を人間に突き回され、背中に何か丸いものを投げつけられて、それが突き刺さるのです。
そんな変化がたまらなく怖い。
変身する恐怖を後生大事に取っておくより、さっさと羽化したほうが良いはずなんですけどね。
絶対に誰かに背中を押してもらって、守ってもらったり守られたりしながら成長しないと大人になれません。なれないと生きていけません。わかっていても怖えもんは怖えんだよ。
本当ならこんな負の感情を撒き散らしてはいけないのですが……もしかしたら臆病者のネガティブな感情を読みたい人がいるかもしれません。
「自分だけじゃない」
または、
「自分はこうじゃなくてよかった」
というふうに、読んで安心したい人がいるかもしれません。
えっとつまり、言いたかったことは変化を恐れるって普通なことですよ。不安になっている人はたくさんいます。
怖いって言ってればまんじゅう怖い方式で怖く無くなりませんかね?そういう話じゃない?そう……
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バニー芳一 - アイスクリスタルさん» コメントありがとうございます!今後も不定期で続けていきます。お気に入り登録も評価も嬉しいです。ありがとうございます (3月14日 19時) (レス) id: be5118262c (このIDを非表示/違反報告)
アイスクリスタル(プロフ) - とても言葉の使い方がお上手ですね。お気に入り登録と評価させていただきました。あまり無理のない範囲で更新頑張って下さい! (3月14日 17時) (レス) id: f3df70ac44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バニー芳一 | 作成日時:2024年3月8日 1時