✍ これからも ページ18
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〔 これからも ⇨ ショッピ 〕
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〈 おにいさんがいちばん 〉の〈 なんで 〉の続編になります。〈 なんで 〉をお先にお楽しみになられてから、此方に居らっしゃって下さい。
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卒業式が始まっても、自分達が高校生と言う肩書きから抜け出せる意識が、芽生えて来なかった。今迄、雨でも雪でも構わず停めた駐輪場や、校長先生の話の長さにうんざりした体育館も、偶に遊びに行く保健室も、今日でお別れだなんて信じられない。後、5年は高校生で居たかったから、何だか物足りない気分だった。
今日が最後の教室で、担任からの感動的なスピーチを終え、涙ぐむクラスメイトを横目に、私の視線を独り占めする男がひとり。ショッピは、相も変わらずの無表情で黒板を眺めていた。
校庭に開放された私達は、自由に思い出となる写真撮影を開始する。部活の後輩達にお祝いされ、皆で最後の集合写真を撮った。
3年間、お世話になった先生方や、卒業式の看板の前では両親と写真も撮ったし、仲の良い友達とも死ぬ訳では無いのに、盛大にお別れ会をする。ショッピと写真が撮りたいのに、ショッピは校庭に居なかった。
もしかしたら、教室に居るのかもしれないと思い教室に戻ったのに、ショッピの姿は無い。もしかしてと、自分の過去がアンテナを伸ばしたので、私は文化祭でショッピに告白をされた、公共教室に向かった。すると、窓から外を眺めている見慣れた制服と、大好きな背中のショッピが居た。
「 やっぱり、此処に居た。 」
ショッピはゆっくりと此方を振り向き、「 バレたか 」と呟く。
「 写真撮りたいのに、何処にも居ないんだもの。探したよ。 」
「 ごめん、此処とお別れがしたかったから。 」
ショッピは愛おしそうに教室を見渡し、私の方を向いた。
「 思い出の教室やから。 」
「 確かに、私も思い出がある。 」
恥ずかしくなり、すっかり汚れた上履きを見て誤魔化した。
来月からは立派な大学生であり、この上履きもゴミ箱の中に消えてしまう。ちょっとだけしんみりとした私の空気を察したのか、ショッピはそんな空気を打ち消す様に、比較的明るい声音で話し出した。
「 通訳になりたいんやろ？ 」
「 そう。将来の夢は、世界を股に掛ける通訳者。色んな世界を見て、知って、学んで、広い世界に飛び立ちたいの。 」
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紗枝(プロフ) - Sさん» こんばんわ。コメント有難う御座います！此方こそ、応援して下さり、とても嬉しいです☺ 最近、ひとつひとつの作品に掛ける時間が長くなり、更新頻度は絶望的になりましたが、頑張って更新したいと思います。これからも宜しくお願い致します🤝 (7月20日 2時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
S - 続編ありがとうございます🙇♀️これからも応援してます (7月19日 7時) (レス) id: 3cdb4a4830 (このIDを非表示/違反報告)
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