✍ ほんきだよ ページ25
▶
〔 ほんきだよ ⇨ 鬱先生 〕
▶
〈 うさぎ 〉の続編です🐰
▶
鬱は隣で眠る愛おしい恋人の頬を撫でた。起こさない様にベットから降りて、シャワーを浴びに行った鬱は、昔の様にスマートフォンを浴室に持ち込んだりはしない。
何故、持ち込んでいた時代があったかと言うと、" 恋人 "以外の女の子と連絡を取り合っている事がバレてしまえば、確実に怒られるか、陰部を切り取られる可能性があったからだ。だから、勝手にスマートフォンの中を見られない様に、鬱はスマートフォンを浴室に持ち込んでいた。
だが、今の鬱のスマートフォンは、恋人の近くに置いてある。別に、見て欲しいと言う訳ではないが、隠す必要がなくなったから、其処に置いているのだ。
鬱は珍しく、真面目に生きようと決意をする様になり、恋人以外の女の子の連絡先は消した。こうすれば、恋人が不安にならないで居てくれるし、自分も疑われる要素が無いのだから、堂々としていられる。
今迄の鬱の人生は、貧乏が故に、そのコミュニケーション能力の高さだけで生きていた。無駄に話が上手く、まるで詐欺師の様に女の子を巧みに騙し、家に何泊も泊めて貰う事は日常のひとつである。
だが、今の恋人と交際を初めてから、鬱は意識が変わった。何故だか本人も分かっていないが、鬱は人生で初めてひとりの女性に本気になり、今迄の交友関係を切ったのだ。恐らく、今迄の恋愛と違う点は、恋人が自分が居なくても生きていけるけれど、自分は恋人が居ないと生きていけないと気付いたからだろう。
今迄の恋人は、鬱の面倒を良く見てくれるし、一度のワンナイトは許してくれる様な、鬱に依存をする恋愛経験の無い女性ばかりだった。だが、今の恋人は鬱の面倒を全く見ず、鬱が野垂れ死のうが、餓死しようが、他の女性に殺され様が、微塵も興味が無い。それは、恋人自身が鬱に依存しなくても生きていけるからであり、今迄の恋愛経験がそれなりにあるから、慣れているのだ。
鬱は自分が相手にとって必要がないと感じると、とことんメンタルがやられ、面倒臭いヒモ男に成り下がる。勿論、今の恋人と交際していて、鬱がメンヘラを抑えられなくなった瞬間が何度かあったが、恋人の冷たい視線と正論に鬱はボコボコにされ、簡単にアルバイトを休む事は無くなった。
▶
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗枝(プロフ) - Sさん» こんばんわ。コメント有難う御座います！此方こそ、応援して下さり、とても嬉しいです☺ 最近、ひとつひとつの作品に掛ける時間が長くなり、更新頻度は絶望的になりましたが、頑張って更新したいと思います。これからも宜しくお願い致します🤝 (7月20日 2時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
S - 続編ありがとうございます🙇♀️これからも応援してます (7月19日 7時) (レス) id: 3cdb4a4830 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
