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「 ヘンゼルとグレーテルって、両親に捨てられた兄妹がお菓子の家を見付けたら、その家には魔女が住んでて、最終的に魔女を殺して、ふたりはお菓子の家を抜け出すでしょう？ 」
「 どれが、俺がヘンゼルとグレーテルが好きな理由になるん？ 」
「 ヘンゼルとグレーテルは、両親に捨てられた事をしっかりと理解してるんだよね。1回目は小石を道に捨てて、それを辿って両親の暮らす家に帰ってるの。でも、2回目はもっと遠い所に連れて行かれて、小石を拾う事も出来ず、少しのパンを千切って、道に落としたけど、夜にはすっかり、鳥が全部食べてる。 」
「 幼い筈なのに、随分と賢いんやな。 」
「 でも、ちゃんと子供なの。お菓子の家を見付けたら、飛び付いてるでしょ？お腹が空いてたからなのか、お菓子の家って言う存在に惹かれたのか分からないけど、それはとても無邪気だから、子供っぽい。両親に捨てられた事を理解している所と、お菓子の家に飛び付く所が、ヘンゼルとグレーテルにはある。 」
「 大人でも、お菓子の家を見付けたら飛び付く人も居ると思うけどな。 」
「 でも、疑わない？色んな事を想定する筈。どんなにお菓子の家が魅力的でも、自分は騙されるかもしれないって警戒心が働く筈なの。だから、何も考えずに飛び付いた点は、子供らしい。 」
「 子供ってそんなもんじゃないんかな。大人の言うてる事は、大体、しっかり理解してる。自分が疎まれている事も、どんな理由があれど、ヘンゼルとグレーテルは知ってたんやから、偉いと思うで。しかも、生き抜こうとするサバイバル精神も感じるし、舐めたらいかんな。 」
「 コネシマ君は、お菓子の家があれば飛び付く？それとも、考えて止める？ 」
Aからの質問に、コネシマは今迄、考えた事のない内容だと思った。そして、自分に置き換えて想像してみたが、ヘンゼルとグレーテル程の冷静さも賢さも、残念ながら持ち合わせていない事に気付く。
「 お菓子の家がほんまにあったら、飛び付くかも。だって、お菓子の家やで？夢にまで見た、全人類の憧れ。逃す方が惜しい。 」
「 中に魔女が住んでいても？ 」
「 魔女なんて居らんよ。 」
「 じゃあ、悪い人が住んでいても？ 」
「 ……それは、後から考えるわ。目先の幸せにしか、興味がないねん。だって、大事なのは今の俺が幸せでいる事やし。 」
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紗枝(プロフ) - Sさん» こんばんわ。コメント有難う御座います！此方こそ、応援して下さり、とても嬉しいです☺ 最近、ひとつひとつの作品に掛ける時間が長くなり、更新頻度は絶望的になりましたが、頑張って更新したいと思います。これからも宜しくお願い致します🤝 (7月20日 2時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
S - 続編ありがとうございます🙇♀️これからも応援してます (7月19日 7時) (レス) id: 3cdb4a4830 (このIDを非表示/違反報告)
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