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下着は用意出来ないが、そこまで濡れている訳では無さそうなので、多少の事は我慢して貰おう。
「 ロボロ君、此処が知春の部屋。 」
シャワーを終えてリビングにやって来た知春は、着替えて大人しくしている" ロボロ君 "に自分の部屋の紹介を始めた。居心地の悪そうな彼とは裏腹に、自宅に招く事が出来た事が嬉しい知春は、饒舌である。
「 ロボロ君、この子は柴犬のタツキ。 」
「 可愛ええね。 」
「 抱っこする？ 」
「 犬、触った事無いけど平気かな？ 」
「 大丈夫。タツキは良い子だから。 」
愛犬であるタツキを彼に紹介出来て、知春は満足そうだった。知春が楽しそうにしている姿を、私は久し振りに見た気がする。ひとりで知春を育てると意気込んだは良い物の、上手くいかない事の連続に精神的に疲れていて、しんどかったのは正直だ。彼がタツキと知春と和気藹々としている姿は、私の心に染みる。私が憧れていた家庭は、こう言う物なのに。何処で間違えたのだろう。
「 今日はお世話になりました。お洋服迄、すいません。 」
乾かしていた彼の服を渡すと、彼は着替え私の服を綺麗に畳み、返してくれた。
「 此方こそ、知春の事、有難う御座いました。 」
「 もう、知春ちゃんとは遊ばないってお話したのに、すいません。 」
「 知春が懐いているみたいで、すいません。 」
「 いえ、僕が悪いので。 」
自己肯定感の微塵も感じられない。随分と控え目な人だと思った。
「 もし良ければ、これからも知春と遊んで頂けると助かります。ひとりで育てているので、手の届かない所も多くて。父親が居ないから、貴方に依存してるのかもしれません。 」
「 知春ちゃんは、お母さんの事、大好きですよ。良く、話してくれます。" お母さんの事、大好きだ "って。さっき、ご自身を責める様な事を仰られましたが、僕はそんな風には思いません。知春ちゃんは、お母さんの事、大好きです。 」
ひとりで生きていけるなんて、間違い。私はやっぱり、誰かの温かみがないと駄目。
「 何も知らない僕が、偉そうな事を言ってすいません。 」
「 いえ、嬉しいです。有難う御座います。 」
来月は、知春の誕生日だ。何を作ろう。何処に行こう。どんな事を、ふたりでしよう。
私も知春に伝えないといけない事がある。生まれて来てくれて有難うと、知春に言わないと。
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紗枝(プロフ) - Sさん» こんばんわ。コメント有難う御座います！此方こそ、応援して下さり、とても嬉しいです☺ 最近、ひとつひとつの作品に掛ける時間が長くなり、更新頻度は絶望的になりましたが、頑張って更新したいと思います。これからも宜しくお願い致します🤝 (7月20日 2時) (
レス) id: ed8861063f (このIDを非表示/違反報告)
S - 続編ありがとうございます🙇♀️これからも応援してます (7月19日 7時) (レス) id: 3cdb4a4830 (このIDを非表示/違反報告)
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